西森 和美 (雅号・彩晴)

工房・和宮匠苑/NAMISHOEN

高知県出身  東京在住
日本染織学園 染色科卒業(京都)
師匠・坂田真一郎(雅号・彩湖)

 

『きっかけは…謎』

高校生の時、卒業後の進路を考えている自分と、友禅の仕事に就く方法を探している自分の姿は覚えているのですが、
何故、何故、この道を選んだのか…そこの記憶が全くありません。
着物が身近にあったわけでも、好きだったわけでもなく、ホントに 謎なんです。

タイムマシンがあれば、当時の自分の所へ行き「何故友禅の道を選んだの?」って聞いてみたい…

京都の染織学校へ進み、進路を考える時期に
ローケツを教えて下さっていた日本工芸会の尾崎良三先生 がクラスメイトに、
「同じ工芸会の友禅作家さんがお弟子さんを募集しているが、弟子 入りしてみないか」
と話していました。
「弟子入りするつもりはありません」とクラスメイト。
その会話をたまたま横で聞いていた私は、
「先生、私に紹介して頂けませんか?」とお願いし、数日後尾崎先 生と師匠の工房へ。
尾崎先生の紹介ならと思われたのか、既に入門が決定している状況 でした。

明治生まれに師匠は、入門当時78歳。私の祖父と同い年、師匠にとっても初めての孫世代の弟子。
「10年間弟子を育て独立させる責任があるから、西森君が最後や」
とその後は、弟子希望の連絡があっても全て断っていました。
師匠はいつも穏やかで、怒ったりイライラしているところを、一度も見た事がありません。
弟子も多く育て上げ、私の父より年上の兄弟子も沢山いらっしゃって、一門で集まる時は賑やかでした。
そんな師匠や兄弟子に見守られて10年間伸び伸びと育てて頂 きました。

修業中、気付いたことの一つ…腹を立てたり、イライラしたり、不機嫌な気持ちで仕事をすると、
それらの感情が商品に出てしまう のではないかと。
そんな気持ちで作ったものをお客様が着たいと思うハズはありません。

いつも穏やかな師匠と兄弟子から学んだ大切な事です。
お客様にとって
「いつまでもお気に入り♪」
の一枚(一点)を制作していきたいと思っています。